【フリースクール】子どもが不登校になりそうになったときに親が知っておきたいこと

子どもが登校を渋り、不登校になりそうになると親は不安になります。
子どもは、親が自分を心配したり、不安になったりしている変化をしっかりと観察しています。
そして親の態度や言葉は子どもの心にとても大きな影響を与えます。

今回は、子どもが不登校になりそうになったときの親の心構えをお話しします。

留年や退学をむやみに恐れず現実を知る


子どもが不登校になりそうなとき、親は子どもの将来が心配になります。
そして自分の心配を打ち消すために「学校に行かなければ進学ができない」「留年や退学になるかもしれない」と子どもを脅し始めてしまうこともあるのです。

不登校になりそうなときの子どもの心は薄いガラスに似ています。
わずかな衝撃で割れてしまいそうなときに、強い言葉で衝撃を与えられたら本当に割れてしまうかもしれません。
必要な言葉は、強い言葉ではなくクッション材になる言葉です。
「大丈夫」「なんとかなるよ」と親が現実を受けいれてくれることが子どもに安心感を与えます。

しかし親も人間です。
「心配するな」と言われても、子どもが不登校になれば心配になります。
親の心配の原因は「不登校によって子どもの将来や進路が絶たれるのではないか」でしょう。
結論から言えば、公立の小学生や中学生は不登校になっても留年や退学にはなりません。
私立の場合は留年や退学の話が出ることもあります。
そのときには公立への転校が可能です。

文部科学省の調査によると不登校経験者の約85%以上が高校に進学し、さらに約23%が大学や専門学校の高等教育機関に進学しています。
不登校になっても子どもの将来が絶たれることはなく、しっかりと続いていることがわかります。
親は留年や退学をむやみに恐れず、データの数値で客観的に現実を知り「これなら大丈夫かも」と構えるようにしましょう。

参考URL「文部科学省 「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版)」:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1349956.htm


「親が原因追及と解決をしなければならない」と思わない


子どもが不登校になると、親は「私が解決しなければ」と思います。
自分が「子どもと学校をつなぐ橋になる」と思い、不登校の原因を探りたくなるのです。
しかし、親が焦れば焦るほど子どもは心を閉ざしてしまうのではないでしょうか。

親自身も「私がなんとかしなくてはいけない」と思ってしまうと、ストレスを抱えます。
子どもが不登校になりそうなときには、親は「自分が解決する」と意気込むのではなく、子どもが自分で結論を出しやすい環境づくりに専念します。
不登校の原因は、いじめや勉強だけでなく、わからないことも多いです。
その場合は、不登校の出口をみつける方法は原因究明と解決だけではなく、子ども自身の回復と決断にあります。


不登校になったときの次の行動をイメージしておく


原因がなんであれ、不登校になりそうになったら、次の行動をイメージしておきます。
先の予測ができない状態は漠然とした不安につながります。
「もしも不登校になったら」と次の行動を頭の中で具体的にシミュレーションしておくと、意外と心は落ち着きます。

不登校の次の行動は「学校に戻る」だけではありません。
フリースクールや教育支援センターなど学校外の場所に戻ることも可能です。
もしくは家庭で「e-ラーニング」する方法もあります。


不登校のイメージは変化している


子どもが不登校になりそうになったとき、親に一番必要なことは「不登校イメージのアップデート」です。
親世代が子どもだったときには、不登校は登校拒否と呼ばれていました。
あたかも子ども自身の意志で「登校しない」という印象があり、わがままなイメージもありました。
しかし不登校は「学校に行きたくても行かれない」「わがままではない」のです。
その結果「不登校」という「登校してない」という事実だけを書いた呼び方に変化したのです。

さらに不登校の出口も変化しています。
以前は「学校に戻る」だけが出口でしたが、今はさまざまな出口があり、法律でも認められています。

2017年に完全施行された教育機会確保法では、不登校になった場合に「多様で適切な学習活動が重要である」と指摘しています。無理な登校は、状況を悪化させる可能性もあるため、子どもの心身の休養が必要であるともいっています。教育機会確保法によって「「不登校=悪いこと」「不登校の出口=学校」ではない」ということが法律に明記されたのです。教育機会確保法によってフリースクールの存在感もグッと大きくなりました。


おわりに


昔と比べると今はフリースクールやeラーニングなど不登校への対応方法がたくさんあります。
しかし、親の意識がアップデートされていないと「フリースクールはダメ」「不登校になったら大変」という先入観が幅広い対応の道を閉ざしてしまうでしょう。

子どもが不登校になりそうになったとき、一番に親が知っておきたいことは「不登校になってもなんとかなる」ということです。
親のドンと構えた姿が子どもの一番のクッション材になるのではないでしょうか。

 

文筆:式部順子(しきべ じゅんこ) 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業 サークルは五美術大学管弦楽団に在籍し、他大学の美大生や留学生との交流を通じ、油絵や映像という垣根を超えた視野をみにつけることができた。 在学中よりエッセイを執筆。「感性さえあれば、美術は場所や立場を超えて心を解き放つ」をモットーに美術の魅力を発信。子育て中に保育士資格を取得。今後は自身の子育て経験もいかし「美術が子どもに与える影響」「感性の大切さ」を伝えていきたい。

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